手軽 テーブルゲーム

手軽 テーブルゲーム

 それは間違いなく、悪寒である

 その少年は、レオンガンド・レウス=ガンディア――レオンガンドが十歳のころであり、彼の叔母ミランディアが、売り出し中の画家に書かせたものだったのだ

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 紅顔の美少年そのものの笑顔を浮かべた王子は、未来に対しなんの憂いも抱いていないかのようであり、光に満ちた希望の将来を当然のように想っているのかも知れなかった

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 歯痒いが、仕方のないことだ

変わらざるを得なくなったのは、それから数年後の話なのだから

 レオンガンドは、己の肖像画から視線を外すと、大きな窓に向かった

磨き抜かれた窓ガラスに映る自分の面影は、あの肖像画の十数年後の未来そのものと言えるのだろうか

「セツナのことかい?」「彼は本当に兄上の切り札なのですか?」 妹の言葉が、鋭い刃のような切れ味を持つようになったのはいつごろからだろう――レオンガンドは、背後からのリノンの問いかけにも、即座には返答できなかった

 窓の外に広がるのは、曇天だった

マルダールの頭上に蓋をした鉛色の雲の群れは、今にもとめどない涙を流しそうな表情をしており、執務室から見下ろす町並みを進むのは、訓練中の兵士たちくらいのものだった

 現在レオンガンドとリノンクレアのふたりがいる執務室は、市内全域を見渡せるほどの高さを誇る円塔を中心に構築された建造物、通称マルダール・タワーの五階にあった

窓から見えるのはマルダールの北側であり、ここ半年で急速に城塞化を遂げた町並みは、平穏からは程遠い印象があった

 それもそのはずであろう

 戦が、始まろうとしている

「まさか」 レオンガンドは、リノンを振り返りながら、小さく笑った